何故WARDなのか?

 WARD(ウオード)は、子孫を代理する世界のNGOです。子孫に代わって、地球環境を等しく享受する権利を主張し、問題を提起し、解決策を提示して、「持続可能」をめざし、「未来と共有」できるよう活動しています。では、何故このようなものが必要なのでしょうか?

 

何故:1、「子孫に残そう」だけでは残らないからです。

 「持続可能」にして「未来と共有」しようとする事は、未来に及ぶ「縦の平等」を実現しようという事でもありますが、未来側からの主張や要求はなく、現在対未来の平等問題として確立されていません。子供やこれから生まれてくる人は声を出せませんし、未来を奪われている若い大人たちからも「私の未来を奪うな」という声は聞こえてきません。皆、刹那を生き、今在る物を今居る者で分ける「横の平等」に明け暮れ、自分の未来をも食べて生きています。男女平等や人種平等のように、当事者からの要求がないまま、未来はどんどん奪われています。

 最早、子孫に残そうだけでは残りません。未来と共有する「縦の平等<VERTICAL EQUALITY>」を掲げ、「残せ」「未来を奪うな」と迫る存在が必要です。具体的には、大人たちが子供やこれから生まれてくる人達を代理して、例えば100年後に生まれてくることを仮想し、自分を含む大人たち、時には国家や世界機関と対峙して、生きる権利を主張し、未来から問題を提起し、解決策を提示して、改善するよう要請します。

 

何故:2、先ず私が変わることが大切だからです。

 この「縦の平等」運動は、要求する側とされる側が同じですから、子孫を代理する人は、先ず、自分自身と向き合い、子孫の視点で自らの生活を改め、次いで世の中に働きかけることになります。即ち、私が変わり、周りを変えていくのです。一人一人が変われば、世の中は変えられます。

 

何故:3、「時間の物差」が必要だからです。

 こうした人が増え、活動が盛んになれば、未来までも視野に入れて判断する「時間の物差」(時間軸)が広く使われるようになりますから、不都合でも先送りしにくくなります。例えば、原発に100年の物差を当てれば、子孫への犯罪だと分かり、廃絶へ向うでしょう。

 

何故:4、私たちの明日を保障することでもあるからです。

 今や、清貧に生きる人達を除いて、誰もが加害者であり被害者で、年齢が下がるにつれて、被害は長く苛酷なものになるでしょう。子孫と分ち合い、子孫の生存を保障する事はその前を生きる私たちが保障されることでもあります。

 

何故:5、世界一元で対処する必要があるからです。

 地球の生命維持システムは一体で、物質は循環移動していますから、「持続可能」にする方策は、地球大で確立し、地球人として共有し、個々の活動と連携して、改善への力を集結する必要があります。

 

 未来に希望がなければ私たちは幸せになれません。青壮年者は自分の未来を守る為にも、幼い子を持つ親は我子の未来を保障する為にも、高齢者は孫の行末を思い、子孫に代わって声を上げ、自らを変え、連帯して世の中を変えていけば、「持続可能」の夢は現実になるでしょう。

地球の汚染と修復のバランスが崩れてしまった今、人類は自らの種を存続させるためにも、「横の平等」に終わらず、「縦の平等」運動を推進する時と考えます。

 
© World Association of Representatives for Descendants:WARD:世界子孫代理人会